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2023年度開講

2023年02月25日 18:00:00

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イベントその他

2月10日、ひのき進学教室では新年度の授業が開講しました。学校ではまだ2カ月ほど先ですが、「ひのき」ではそれぞれ新しい学年の授業が始まりました。
今回のひのき通信では、開講にあたりひのきの設置コースについてご紹介していきたいと思います。
 

ひのきのコースはクラス授業個別指導に大別されます。設置コースの概要は下図のようになります。


今回はクラス授業について、コースごとの簡単なご紹介をいたします。

【中学受験アタックコース】
中学受験アタックコースでは厳密に決められたカリキュラムに基づいて週単位で学習が進行します。「ひのき」が採用している中学受験のカリキュラムでは、本格的な受験勉強は小4から始まります。首都圏で中学受験を考える場合に依拠するカリキュラムは大まかに言って4つほどあるのですが、その中では比較的ゆっくりとしたペースで進む方でしょう。大手塾で云うと「栄光ゼミナール」さんと同じカリキュラムになります。それでも小学校の進度と比べると圧倒的なペースになります。

算数を例にとるのが分かりやすいかもしれません。このカリキュラムでは整数・小数・分数の四則演算の学習を終えるのが小4の11月頃のことになります。学校では分数のかけ算・わり算(整数・小数・分数の四則演算の最後の単元です)を習うのが小6の連休明けですから、ほぼ1年半の開きがあります。これに加えて線分図やら面積図(受験算数における方程式のようなもの)といった考え方を身に付けるための学習がありますし、これらのスキルを使って様々な特殊算に挑戦していきます。さらに種々の図形の問題も出てきますので、ゆっくりなペースと言えども多くの生徒さんは四苦八苦してしまいます(受験算数については昨年8月の「ひのき通信」にも簡単なご紹介の記事を書いていますので、ご興味のある方はそちらもご覧ください)。

もうひとつわかりやすい例が社会です。小4で地理分野の基礎を学んだ上に、5年生の前期で「地理」、後期で「歴史」、そして6年の前期で「公民」を学習し、夏休みからは総復習と入試問題を使った演習授業に入っていきます。地理も歴史も原則として日本のことしか扱いませんが、ともすると高校入試より詳しい内容を、それぞれの分野ごとに半年で学んでいくわけですから、こちらもどんなペースで学習が進むかご想像いただけると思います。

その他の科目も推して知るべしで、受験に必要な多くの項目をかなりのスピードで学んでいきます。4科とも小6の夏休み前までには受験に必要なことはほぼすべて学習してしまいます。


授業時間も長くとっており、5年生以降は1コマ2時間を基本としています。はじめてアタックコースで授業を受ける生徒はその学習内容の濃さと多さに驚きます。たとえば小5の算数、第1回目の授業が「植木算/周期算」、第2回目の授業が「等差数列」です。等差数列!なんて、教科書に出てくるのは高校1年生です。

国語では知識分野に限っても、毎週8個ずつ新出単語を学習し、毎週漢字テストがあります。それに加えて「類義語」「対義語」「ことわざ」「慣用句」「四字熟語」など覚えることが目白押しです。さらに「文構造」などの文法事項や文学史などもしっかりと学習し、そのうえで長文を読む訓練をしていくことになります。
随筆・論説文などでは大人が読んでも面白い文章が教材として出てきます。例えば小5の冒頭に出てくるのが斎藤茂太さん(ご存知、茂吉の息子で精神科医のエッセイスト)やら岩井克人さん(高名な経済学者)だったりするのです。
保護者の皆様でもタジタジするような学習内容なのですが、子どもの適応力は素晴らしく、2~3か月も続けると漢字テストでは、皆合格点を取れるようになるし、算数ではもう少し時間がかかりますが、次第に線分図・面積図を駆使できるようになっていきます。

これだけの学習量が必要になってくるのですが、「ひのき」では小学生の授業は夜7時までという原則に基づいて時間割を組んでいます。小学生らしい生活ペースを保ったまま、健全な中学受験をしたい、させたいと云う創業以来の方針を貫いています。

 

【高校受験プライムコース】
高校受験プライムコースは小学部と中学部に分かれます。プライムのカリキュラムは、アタックコースほど厳密ではありません。学校の進度を少し先取りした形で授業を進めます。

〈小学部〉
国語:語彙力・知識分野については、上記のアタックコースとほぼ同等の学習をしています。知識分野系の教材は原則として中学受験科と同じものを使います。読解力養成については中学受験レベルに比べると少し易しいテキストを使用していますが、来る高校受験に向けて、「論理的に読むこと」「分析的に読むこと」さらには入試問題で正しい答を導くことは文学作品を鑑賞するのとは少し違うと云う観点から「作者の気持ちと云うよりも、出題者の意図を見抜くこと」etcを意識した学習を進めていきます。

算数:中学で数学を学習するために必要な単元に注力した授業をしていきます。もちろん小学校で習う単元はどれも大事なものなのですが、単元によっては中学に入ってから数学的に理解した方が分かり易かったり、学齢が進むと自然に理解できたりする単元もあります。そのなかで是非小学生のうちに定着させたい、なおかつ定着に時間がかかる単元に重点を置いた授業をしています。具体的に言うと「整数・小数・分数の四則演算」「速さ」「割合」「比」「平面図形」が最重要単元です。これらの単元はまた、中学受験生が徹底的に訓練する単元でもあります。将来、かれらと相対するときに困らないように準備をしておかねばなりません。また、これらの単元を理解せずに中学生になるとたちまち数学で躓いてしまうので、そうならないようにしたいですね。

英語子ども英語教室Leptonを導入しています(教室ごとに設置状況は異なります)。学校の英語教育もドンドン4技能5領域重視の英語になっています。4技能とは言いながら、小学校の時点では学校では「書く」練習はあまりしません。そのため、中学に入ったときにこの「書く」技能で苦労する生徒がたいへん多いようです。Leptonでは「聞く」「読む」「発話する」に加え「書く」練習もしっかりさせます。さらに中学に入って苦労する生徒さんに共通するのがボキャブラリーの不足です。要するに単語を覚えていないのですね。Leptonでは中級終了までに約2500語の単語を学習します。少しでも多くの語彙力を持って、中学に進めるようにしましょう

英語については「中学英語」「小学3年・4年の英語」について11月・12月の「ひのき通信」でも記事を書いておりますのご参考になさってください。また近々「小学5年・6年の英語」についても記事を書く予定でおります。

小学部プライムでは、原則2カ月に一度のペースで「学力診断テスト」を実施しております。範囲の広いテストで、小学校で実施されている「確認テスト」に比べると難度も高いので、現時点での自分の本当の実力を確認することができます。また母集団も大きいテストですので同じ学年の中での自分の位置を知ることもできます


〈中学部〉
中学部では、国語・数学・英語・理科・社会の5教科をクラス授業として設置しています。私立の一般受験は3科(国・数・英)、公立の一般受験は理社を加えた5科のテストが実施されます。しかし私立でも、推薦とか併願優遇などの制度を利用しようとすると理科・社会の内申が必要になることも多いので、私立をお考えの場合でも5科受講をお勧めしています。

前記のように、プライムコースのカリキュラムは、アタックコースほど厳密なものではありません。どの時期までにどこまで進めば良いかを大まかに示すカリキュラムを組んでいます。学校よりは早いタイミングで授業を進めますが、中1・中2についてはドンドン先に進むというよりは、学校の2,3カ月先をいくというペースです。中3になると少し方針が変わり、10月までには中3の学習内容がほぼ終わるようなペースで授業を進めています。入試問題に対応できる実戦的な学力は、多くの総合問題を演習形式で解いていくことにより身に付きます。この演習の時間をより多く確保するために、中3の授業は進度を速めて実施しています。

また、高校入試では学校での成績(内申点)もとても大事な要素になってきます。いま学校では評価の軸が「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体的な学び」の3つの柱からなっており、定期テストの成績だけでは良い評価はもらえないのですが、テストで良い点数を取ることが最低条件になっていると考えねばなりません。そのため、ひのきでは教室の事情に応じた「定期テスト対策」に力を入れています(昨年6月の「ひのき通信」をご参照ください)。

ここで教科による学習上の特性を少しお話いたします。
数学・英語は積み上げ型の教科です。つまり前の単元が分からないと次の単元の理解に支障を来します。つまり中学数学・中学英語と云う形で体系づけられた教科を3年かけて学ぶというイメージです。通常の公立高校の受験のみを考える場合、この体系は指導要領の範囲内で構成されたものを学べば良いのですが、私立高校・公立難関校を考える場合は、少し範囲の広い内容を取り込んだ体系に基づいた受験勉強をする必要があります。「ひのき」では基本的に後者の体系に基づいた授業をします。そのため途中からの参加となると未習の部分が多くなり、塾での学習内容に追いつくのに時間がかかります。なるべく早いうちから塾での学習に参加していただくことをお勧めいたします。

それに対して理科・社会は単元の独立性が比較的高い教科と云って良いでしょう。物理の単元が分からなくても生物の単元は理解できます。また同じ地学の領域でも、湿度の定義を理解できなくても火成岩の作りは覚えられます。で、ついつい理科社会の学習は「後から何とかなる」と思われがちですが、これが大きな落とし穴にも成りかねません。この単元の独立性が、逆に学習者を苦しめることになるのです。つまり湿度の問題が分かったからと言って、火成岩の作りを覚えたことにはなりません。オームの法則を理解したところで、中和反応の問題は解けません。
中3になってから、中1・中2で学んだ範囲の受験勉強を始めると、学習する量が多すぎて間に合わない、という事態が出来してしまうのです。社会についてもそうです。範囲の限られた学校の定期テストでは良い点数を取れていた生徒さんでも、いざ受験モードの学習を始めてみると、全然点数に結び付かず、なおかつ復習しなければならないことがらの膨大さに大いに焦ってしまう、というケースを教室でも多く目撃しています。
 

【英語4技能対策教材「ELST」導入】
さて、ひのき進学教室では英語4技能対策のため、2023年度からELST(English Listening&Speaking Testing)を家庭学習用の教材として導入しました。これは4技能対策教材で「学校の教科書対策」「英検2次対策」「公立高校リスニング対策」に加え東京都のスピーキングテスト「ESAT-J」の対策も出来る優れものです。上記以外にも「リスニング」「リーディング」「文法」「スピーキング」etcにも対応しており、現在進められている英語の教育改革にピッタリとマッチしたシステムです。

中学生の皆さんは家庭学習の一環として、ぜひ活用していただきたいと思います。

 

【特訓授業】
◆夏季集中特訓
夏季集中特訓は、他の学年がお休みになる8月中旬の期間を利用して、受験生の学習時間を確保する目的で企画しています。アタックコース小5・小6、プライムコース中3の各学年で実施します。ひのき進学教室で39年間実施してきた「夏季合宿」の後継企画です。合宿で実施していた30~40時間の学習時間に相当する時間をこの特訓で確保しています。

◆日曜特訓
例年10月頃から通常授業の中でも、過去の入試問題を解く機会を増やしていきます。入試本番までに得点力を向上させるには、実際の入試問題を数多く解く訓練が是非とも必要となります。しかし平常授業だけでは時間的制約があることは否めません。そこで、より効果的な学習の機会としてアタック小6、プライム中3で日曜特訓を実施しています。
毎年、多くの受験生がこういった特訓授業で数多くの入試問題を解き、実戦力を身に付け、第一志望校合格を手にしてきました。

◆正月特訓
「受験直前に正月ムードに浸って緊張感を途切れさせたくない。維持してきたペースを崩したくない。」といった保護者の方々の声から、ひのきの正月特訓はスタートしました。受験直前のお正月、3日間の短期間に重要単元を凝縮した特訓授業になります。

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今回は、クラス授業をご紹介いたしました。
ひのきでは、アタックコース・プライムコース問わず、基礎・基本を重視しており、新しい単元を導入するときは、丁寧な説明をするように心がけています。
またどの教室でも、生徒さんからの質問に対しては個々に丁寧に応えるようにしております。


ひのきではクラス授業以外に「個別指導」「グループ学習」といった形の授業も行っております。これらについては、また次の機会にご紹介したいと考えております。

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