記事詳細

ESAT-Jを知っていますか?

2022年04月17日 10:00:00

カテゴリ:
イベントその他

今回のひのき通信はESAT-Jについてお話させていただきます。

ESAT-JとはEnglish Speaking Achievement Test for Junior High School Studentの略で、令和5年の都立高校入試から英語の「話すこと」の評価に活用されるスピーキングテストのことです。

昨今、英語教育において4技能(あるいは4技能5領域)と云う言葉が喧伝されています。これは従来からの「読むこと」「聞くこと」に加え「書くこと」「話すこと(やり取り)」「話すこと(発表)」を評価の対象とし、生徒たちに使える英語を習得させようとする動きです。

大学入試の英語の評価に英検やTOIECなどの民間資格を活用しようと云う動きがありましたが、それもこうした考え方の一環だったわけです。
受験機会や採点の公平性etcの問題から民間資格の導入は見送られましたが、4技能重視の考え方が変更されたわけではありません。そうした流れの中で東京都が全国に先駆けて導入するのが、このESAT-Jなのです。

既に令和元年度、2年度に抽出校を対象(約8千人)に試行され、令和3年度には都立全公立中学校を対象(約8万人)にプレテストの形で実施されました。
タブレット端末に解答音声を録音する形式で行われ、都教委によって6段階(A~F)に評価されます。
都立高校側ではこれを20点満点に換算し一般入試の評価に加えます。
都教委では内申点の300点満点(換算後)にこの20点を加え320点満点とするとしています。一般入試が1000点満点から1020点満点になる、と考えれば微々たるものに思えます。
しかしこれは英語のスピーキングに対する評価なのですから、英語が140点満点(換算後)から160点満点になると考えるべきでしょう。
だとすると、英語の入試問題、約3.5問分に相当します。微々たるものではないですよね。

このテストは以下のように4つのパートからなっており、それぞれ出題のねらいと評価の観点は以下のようになっています。

評価の観点の「コミュニケーションの達成度」は2段階、「言語使用」は5段階、「音声」については4段階で評価されます。

採点基準は都教委から詳しい基準が発表されていますが、おおまかには
・コミュニケーションの達成度・・・コミュニケーションが成立しているか
・言語使用・・・語彙、表現、文法の使用が適切か
・音声・・・発音、強勢、リズム、間の取り方が適切か
などです。

さて、令和3年度のプレテストの結果は、以下のようになっています。

約60%がGRADE-C以上の成績を取っており、上位校を狙う場合はGRADE-Aが要求されるでしょうね。
Part D以外は問題自体は難しくないのですが、英語での問いかけに短い時間で反応できる「英語の瞬発力」を身につけておく必要があるでしょう。

高校入試にスピーキングテストの結果を反映させる試みは、東京都が先陣を切った形ですが「使える英語」を目指す教育は全国共通です。遠からず4技能を評価の対象とする英語のテストが主流を占めるでしょう。

2021年度には中学の指導要領が改定されましたが、中1の英語の変化(難化)には目を見張るものがあります
指導要領の改訂で、学習内容が一部高校から降りてきたこともあり、高校入試の英語は難化していくことは間違いないでしょう。ただ、まだ従来通りの学習が必要な問題も多くあります。
ひのき進学教室では現行の高校入試対策を継続しつつ、上記のような英語教育の新たな動きにしっかり目を向け、有用なシステムの導入も視野に入れながら、生徒の皆さんの英語力強化により一層力を入れていきたいと考えています。

ひのき進学教室をもっと知る

もっと具体的なことが知りたい方・実際にご相談をご希望の方は、
下記よりお申し込みください

ひのき進学教室では、保護者とお子様にきちんと納得した上でご入会頂くために、
シチュエーションに合わせたご入会の流れをご準備しております。
些細なことでも何なりとお伝えください。ひのき講師が丁寧に分かりやすく対応いたします。